ロング・シーズン 長く遠い殺人
全12話 観終わりました。
2つの時代を舞台に交錯しながら進むストーリーなのですが、まず役者さん達の経年変化が凄すぎる!
どうなってんの!?
特殊メイクらしいけど、どちらもリアルすぎて…驚愕でした。
正直途中で観るの辛くなるくらいストーリーの重さもありましたが、結果最後まで観て良かったと思える作品でした!
↓以下感想ネタバレ含みます⚠↓
王響…本当に壮絶な過去を経験しての、あの丸まりよう。
王北との出会いがあったからこそとも言えるが、とにかくあの王響が最後に言う「前を向け」はグッと来た。
最後に沈墨から、王陽が人殺しもしていないこと、自殺ではなくて沈墨を助けようとしての死亡だったという事実を聞いて、王陽を失った事実は覆らないけど、王響にとって救いになったのだろうか。
息子を信じ続けた気持ちが報われてほしい、でも現実は変わらない、という所にリアリティとやるせなさを感じた。
だからそこの彼の言う「前を向け、振り向くな」が、私にとっての救いになった。
(終始泣きっぱなし)
ゴン彪の最期は…。最期の瞬間に幸せを感じれていたらいいなぁ。(宝くじ当選?して嬉しそうではあったけど…)
人の死は突然で、報われてほしい人が報われるわけでもない、世の摂理が染みます。
沈墨に関しては、他の役者さんが2つの時代を演じわけているのに対して、別の役者さんが使われていて、特に意識せずに観ていたけど、監督さんインタビューで「沈墨は指を切り落とした時に別人になった。だからこそ馴染みのない、別の役者を使った」という意図があることを知ってゾクッとしました。
凄すぎる…!!
あとは、傳衛軍…、クレイジーな演技が凄すぎて印象に残ってる。
最初は悪いチンピラだな、犯人か?と思ってたら、えっ?弟?と驚いてたのに、段々愛着が湧いてきて…。
彼は養父母に捨てられ施設育ちで、人生に対して何の期待もしてない、だから優秀な大好きなお姉さんに自分の分まで幸せに生きてほしかったんだよね。
わかる。わからないけど、わかる。
彼も本当にやるせないなぁ。
あとは、エンディングの途中でまだ本編映像が差し挟まれるのを10話くらいから気付いたので、かなり情報見逃してしまっていた?!ことがちょっと心残り…。
12話と短いため観直したい気もするが、やっぱり内容がヘビーで辛いので、中々観れないかも…
巨大な絶望と悲劇なんだけど、そこに救いと希望を見いだせるのは、やっぱり人を丁寧に描いた作品としての凄さだなぁと。ただの安っぽいとってつけた希望じゃない。何十年かかって辿り着けた希望だなって、心を打たれるのは。
どんな悲劇が起こっても人生は死ぬまで続く。でも前向いて生きていくしかないなと思わされた。
しばらくはこの作品引きずります…。
(お風呂中や寝る前のお布団で反芻して泣きます。)